2007-01-01から1年間の記事一覧

サン・ソレイユの心地よさ

映画好きの友人のメールに、ルイ・マルの『死刑台のエレベーター』を見た感想として、「いちばんよかったのはジャンヌ・モローのモノローグでした。全編モノローグのみの映画なんてないのだろうか?」と書いてあった。そこで思い出したのがクリス・マルケル…

アクシデンタル ツーリスト

村上春樹の短編集『東京奇譚集』を本屋で手にとったら、冒頭に「偶然の旅人」というタイトルの短編が収められていた。このタイトルを見て、すぐに思い浮かんだのは『偶然の旅行者』(1988年、監督ローレンス・カスダン)というアメリカ映画。ウィリアム…

東京暮色のころ

小津映画についてこれまで幾百幾千のことが語られてきたので、私などの出る幕はないのだが、過剰なまでにヘンテコで細部に逸脱したところのあふれている映画なので、見終わったあとつい語りたくなってしまう。それが黒澤明の映画を見たあととの違いかな(あ…