2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

清水宏伝説

フィルムアート社から出ている『映畫読本』シリーズの「清水宏」特集で、田中真澄が書いていた清水宏の人となり− 助監督時代の清水宏は、「助監督は監督の勉強をするのが仕事」といって、一切の雑用をせず、キャメラの傍らに突っ立ったままなので、「銅像」…

ゴダールの「日本映画史」とは?

NHK・BSの「小津安二郎生誕100年」に関連して放映された『小津と語る』を見た。 ポール・シュレーダーはなんか嫌味な奴という印象で、ヴィム・ヴェンダースはやっぱりマジメな人だった。何といってもアキ・カウリスマキが例の赤いヤカン(ポット?)…

スコセッシと清水宏

私はマーチン・スコセッシの映画の熱心な観客とはいえないが(代表作の「タクシー・ドライバー」でさえ、そんなに好きではない)、ハリウッド映画とは一線を画した作家的なこだわりが感じられる映像センスには、共感するところがある。この人は本当に映画が…

清水宏の温泉映画

昨年は小津安二郎と同い年の清水宏も生誕100年だった。 清水宏はその作品からはあまり想像がつかないが、かなり性格的に問題のある人だったらしい。そのせいなのか、人格者(?)の小津と比べてどうもいまいち評価が低いけど、小津とは異なる独特の個性を…

「裏小津映画」Best5

①『浮草』 大映で撮った唯一の作品。宮川一夫のカラー撮影が鮮烈。俳優(京マチ子、若尾文子)、季節(真夏)、場所(海辺の町−志摩半島)、豪雨(男女対等な罵りあい)、風狂(旅芸人)への憧憬。すべてが異色。こんな小津映画もあったんだ!②『お茶漬けの…

「表小津映画」Best5

①『麦秋』②『東京物語』③『晩春』④『秋日和』⑤『秋刀魚の味』

小津映画Best5(戦後編)

「表小津映画」と「裏小津映画」に分けてみた。(ただし、戦後の作品)